中間選挙が株価に与える影響を52年分データで分析してみた結果

資産形成&節約
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みなさん、散々な結果になっている今年の米国株、年末に向けてどう動くと読んでいますか?僕はランダムウォーク信者なので、特に予想はしておりません

ただ、SNSやYouTubeコメントではよく「中間選挙が・・・」と米国の中間選挙をビッグイベントと捉えて株価予想をしている方がチラホラ見えます。正直、こうしたイベントで株価が予想できるとは思っていませんが、これだけ言う人が多いということは、何か秘密が隠されているかもしれません。食わず嫌いはいけないので、実際に僕も調べてみることにしました。

この記事がこれから投資にチャレンジしようとしている人の参考になれば、それ以上にうれしいことはありません。

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そもそも中間選挙ってなによ?

https://www.dir.co.jp/report/column/20220112_010789.html より引用

中間選挙とは米国大統領就任2年後に行われる選挙で、上院の1/3と下院の全議席が改選されます。米国選挙のビッグイベントです。

就任2年後は例年現政権への不満が募る時期で、政権与党が苦戦することが多いらしい。上記は大和総研のウェブサイトからの引用ですが、たしかに与党が議席を減らしているのがよくわかります。

ということは、大統領にとってここは正念場とも言えるわけです。なんとか現政権の功績をアピールしたいところですから、株価は高いに越したことはありません

中間選挙のタイミングとS&P500の動き

上図は1970年から現在までのS&P500において、中間選挙年だけを引っ張ってきたものです。52年分のデータがあるので、中間選挙は13回ありました。なので、線は13本引いています。なお、横軸週数の0は中間選挙がある年の年初です。

このデータを見てみてると、ぐちゃぐちゃの中にもなんとなく選挙を境に株価が上昇しているように見えなくないですね。ただぐちゃぐちゃ過ぎてよくわかりませんw ここでは当サイトのいつもどおりの分析をしてみましょう。株価変化を正規分布と置いて、その収益率μと標準偏差(リスク)σで優劣を論じてみます。

統計処理をしてほんとうに中間選挙前後に変化があるか見てみる

まずは収益率です。これは先程と同じ週数の軸に、13回あった中間選挙年の株価変化の平均値(収益率)をプロットしています。

株価変化なのでピコピコ動くことは仕方ないのですが、なんとなく中間選挙前は低くて、中間選挙後の70週くらいまで上ずっているようにも見えますよね。70週以降はいつもどおりのS&P500に近い収益率になってます。

同じようにリスクについても計算してみたのがこちら。これも収益率と同様の傾向で、選挙前にリスクが増えていき、選挙後は低リスクに推移しているのがわかるかと思います。たしかに、今までの13回の中間選挙年においては、株価に対して統計的な側面でアノマリーがあるように思えなくもありません。

もう少しわかりやすく表現できないの?

ここまでの結果は変動が大きくていまひとつピンとこないかもしれません。ということで、前述の平均値を使って株価変化に例えて表現してみることにします。するとこんな感じ。

この表現に定量的な意味があるかは疑問ですが、こうすると定性的な傾向はつかみやすいですね。確かに中間選挙前は冴えない動きをしていて、選挙後に爆上げに転じているのがわかります。巷で中間選挙後にどうなる?と論じている人は、おそらくこの傾向を言っているのでしょう。

検証も兼ねて他の人の分析も見てみます。上記は東証マネ部サイトからの引用ですが、同様の傾向を述べています。中間選挙の年は5.6%UPと冴えない動きですが、一方で選挙の年は15.7%と平均値10.7%を大きく上回ってると言っているようです。当サイトの分析と同じ結果ですね。

この結果を受けてどうするか?

大事なのはこの結果を受けてどうするか?です。僕個人の意見では、これを踏まえて投資判断することはありません。たしかにこの動きは興味深いものがありますが、かと言って背景に強い事実があるということもないので。例年、大統領が株価刺激策をとってるなら別ですが。

特に今は米国経済はインフレとの厳しい戦いを繰り広げています。みなさんもご存知のことでしょう。

インフレとは通貨価値が下がる現象です。一方で政府が明確に打てる株価刺激策は利下げやバラマキくらいでしょう。すべてインフレを助長する行為に他なりません。まあ何も対策は打てないと思ったほうがいいでしょうね。

なお、バイデン大統領の支持率は現時点で過半数を大きく割る39.6%です。そして国民の関心事はインフレ。バラマキなんてやっとる場合ではないのは明白です。

このままだと例年どおり与党は議席を減らしそうです。そうなれば、いつもどおりのアノマリー→選挙後に株価暴騰!となるのでしょうか?それに期待したいのはヤマヤマですが、まあ占い程度に思っておいたほうがいいでしょうね。

結論:たしかに選挙に向けて株価は下落→選挙後に爆上げしていた

今回はいろいろとウワサに聞く中間選挙前後での株価変化を分析してみました。いかがだったでしょうか?たしかによく言われているように、選挙前後で特徴的な株価の動きがあったみたいですね。それは事実です。

一方でこれを「中間選挙の影響」と決めつけるのは、思慮が浅いなとも思います。ここで示された結果は「4年周期で分析したらこんな感じだった」という事実にすぎません。4年ごとにあるビッグイベントなんていっぱいあるじゃないですか?極論言えば、オリンピックやワールドカップだってそうです。それらと中間選挙の影響を切り分けてこそ、中間選挙の影響だった、と言えるんですよね。

まあその切り分け方なんてわからないですし、たぶん無理だと思うけどさ。

この結果を受けて、僕が投資判断をすることはありませんが、「選挙後に株価爆上げあるかも!?」くらいの淡い期待を持って状況を見守っていきたいなと思っています。がんばれ米国株!

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おまけ:資産運用おすすめ書籍

僕はほとんど読書をしません。そんな僕でもスラスラ読めちゃう良い本ばかり。どれもいいこと書いてあります。

以下の中にはKindle Unlimited(月々980円 読み放題)のサービスで利用できるものもありますのでチェックしてみてください。Kindle Unlimitedは無料期間もたまにあります、いつかはわからないけど。

僕が一番好きな本。難しい数学的な知識を必要とせず、現代ポートフォリオ理論(≒ランダムウォーク理論)をかじれます。正直な感想を言うと全ての書いてることが興味深かったわけではありません。なので隅々まで読んだわけではないですが、理論のところはとてもわかりやすいのでおすすめです。これ読んでからWikpedia見たらだいぶ理解が進みました。

インデックス投資の名著中の名著です。個人投資家にとっての投資は「ミスった者が負ける」敗者のゲームになった、というのがタイトルの由来。ここで言うミスとは、市場動向に動揺して売買してしまうことを指します。いいからインデックスホールドしとけ、という本。

インデックス投資の父でありVanguard創業者のBogle氏の名著です。僕が最も尊敬する偉人でもあります。その先見性と残された功績には尊敬の念しかありません。内容はインデックス投資のベーシックな内容ですが、後半には債券との組み合わせ論などにも言及されています。全部が全部同意見というわけではありませんが、インデックス投資を志す者であれば必読書とも言ってよいかと。

ランダムウォーク理論(株価の動きはわからないという前提を置く理論)について、歴史を交えて語った本。これも名著と言われています。理論の概念はざっくりとわかるかと。歴史の部分が長くて、そこは読み飛ばしました。

本をほとんど読まない僕が唯一知ってる作家さん、橘玲さんの本。とても読みやすい文章で書かれていて、こんな文が書きたいなといつも思ってます。僕が海外株を中心に買っているのはこの本の考え方に近いです。

この2冊は僕が初めて読んだ投資関連の書籍。当時、個別株で失敗し、偶然思うがままに買い付けた米国株インデックスETFに出会い、それにいい感触をもっていました。その感触を自信に変えてくれた本です。

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