あなたの金融資産は日本人の中でどれくらい?一般家庭の資産残高データから分析してみた

資産形成&節約
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みなさん、ご自身の金融資産残高は把握されていますか?そしてそれが日本国内の一般家庭から見て多いか少ないかをご存知でしょうか?ぼくは金融資産残高は把握していますが、日本国民が一般的にいくら資産をもっているかは理解しておりません

先日「NISAを知っていたら金融偏差値は上位?」というテーマでアップした動画が、それなりに好評でした。もし時間があればご覧ください。(ついでにチャンネル登録も・・・)

今回はこれに似た内容で「自分の金融資産残高が日本人の中でどれくらいか?」をテーマにしています。いったい自分の金融資産がどれくらいの位置に分布するのか?他人との比較が好きな日本人なら気になりますよね。というわけで、日本の一般家庭の客観的データをもとに分析してみたいと思います。この記事がどなたかが資産運用に興味をもつきっかけになればそれ以上にうれしいことはありません。

ベースデータは総務省統計局のレポート

というわけで早速分析にとりかかりましょう。ベースとするデータは総務省統計局の「2019年全国家計構造調査 所得に関する結果及び家計資産・負債に関する結果 結果の概要です。こんな良質なデータがネット検索するだけで手に入るなんて、便利な時代ですよねぇ。

この中で僕が知りたいのは「一般家庭の金融資産残高の分布」です。今回は以下のグラフを読み解きます。それがこちら。

総務省統計局ウェブサイトより引用

このデータは世帯ごとの金融資産残高の分布をしてしたものです。中央値は低い順に世帯を並べていって、ちょうど全体の半分の世帯数に到達する箇所の値と解釈してください。そして平均値は 全世帯の資産合計/全世帯数 で定義されるものです。

平均値が想像以上に高くて驚きました。たぶん超富裕層が引っ張り上げてるんでしょうが、それにしてもみんなけっこうお金貯めこんでるだなぁと感じます。ただ、ここで日本人のみなさんが気にするのはどちらかと言うと順位のほうだと思うので、重要なのは中央値である650万円という数字でしょう。

※実のところこのデータを分析して”金融資産偏差値”なるものを計算しようとしていたのですが、この分布が明らかに正規分布ではなく、偏差値を語れないことに気づきました。ちなみにこの分布はパレート分布と呼ばれ、別名べき分布とも言うそうです。0に近づくと急激に上昇し、数値の大きいところはロングテール(ずっと小さく長く伸びる)になるのが特徴とのこと。統計学に明るくないので、弊サイトで述べるのはここまでにします。詳しいことはここからご覧ください。

資産残高ごとの特徴

上記のデータを資産総額によって5つの階級に分け、各階級の平均年齢および資産の内訳を示しています。

まずここでの注目は平均年齢です。当たり前ではありますが平均が高いほうが長く働いてきた傾向にあるため、総額が大きい傾向にあります。残高4650万円の世帯の平均年齢は65歳とのこと。定年退職してすぐというイメージでしょうか。

一方で残高63.5万円の階級の平均年齢も48.8歳と低くなく、少し心配になってしまいます。そもそも日本自体が高齢化しているため平均年齢が高いのだとは思いますが、50歳弱で金融資産残高63.5万円はこれから茨の道しか見えません。一時期流行った老後2000万円問題などありましたが、それで衝撃を受けた方々がたくさんおられた事実も、こうした結果から垣間見えますね。

そして次のグラフは階級別の資産種類の内訳です。

このグラフを見るとすごく分かりやすいのですが、資産総額が増えるごとに預貯金の割合が減り、有価証券の割合が増えています。つまり、富裕層になるほど株をたくさん持ってるということです。お金をもっている人は「お金がお金に集まってくる」ことをよく知っています。

これから資産を増やしていこうとする方は意識して有価証券の比率を高めて行かねばなりません。そうしないといつまで経っても上の階級に追いつけず格差が広がるだけだからです。こうした事実も僕自身が米国株を主軸に据えている合理性を担保しています。

結論:まずは目指すは中央値(650万円)

テスト・受験のイラスト「試験中の男子学生」

自分の大学受験の時代なんて遠い過去ではありますが、まず最初の目標は順位の真ん中を目指すことだと言われていたのを思い出します。650万円という数字は変なお金の使い方をせずに堅実に運用すれば十分到達できる領域でしょう。あまりにブラック(低い給料&長い労働時間)な環境でなければですが。

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おまけ:資産運用おすすめ書籍

僕が実際に読んで「ほんとうに良い本だなぁ〜」としみじみ感じた名著をご紹介します。どれもめちゃくちゃ良い本ばかり。インデックス投資を始めたての方におすすめです。

以下の中にはKindle Unlimited(月々980円 読み放題)のサービスで利用できるものもありますのでチェックしてみてください。Kindle Unlimitedは無料期間もたまにあります、いつかはわからないけど。

2024年の年初に亡くなられた山崎元さんの遺作。内容は父から息子への手紙をイメージして、資産運用や生き方のアドバイスをおくるというもの(実際に送られた手紙の内容もあります)。涙なしには読み切れない名作でした。投資における主張はいつもの著者のものと全く同じ。ブレないところが山崎さんの良さですね。ぜひ読んでもらいたい一冊。

かつて日本の長者番付で一位になったサラリーマンとして話題になった清原達郎氏の初めての著書。これまでメディアにほとんど出てこなかった氏の赤裸々な体験談が多数載せられています。内容は初心者向けではありませんが、どこにでも溢れているインデックス投資を勧めるだけの本に飽きた方にはとても面白いはず。かく言う私もその一人(笑)純粋な読み物としてとても面白いです。

これは最近複数の視聴者さんに紹介してもらって購入した本です。主張は題名どおり「余剰資金が出たら即刻インデックス投資せよ」というもので、僕も思想とほぼ一致しています。また、前半部分では「節約には限界がある」「収入を増やす努力をしよう」という主張もされていて、その辺も共感できる部分は多いです。とてもいい本だと感じましたので、よかったら手にとってみるとよいかと思います。

これは最近視聴者さんに教えてもらった本です。株式投資や資産運用の考え方を学ぶのに、とても素晴らしい名著だと思いました。著者はインデックス投資にも精通していることが伺える一方で、各個人の資産運用は人としての合理性も考慮すべきと説いてます。株式投資のリターンは「リスク(値動き)の対価」をわかりやすい例も含めて明示してくれていて、投資初心者の方にぜひ読んでみてもらいたい本ですね。

これは僕が最近読んでよかったと思ってる本です。マクロ経済における金利の重要性を懇切丁寧に説明してくれています。金利が経済の基本であることを再認識させられました。初心者でも読みやすいように書かれていて、とくに予備知識は必要ありません。投資タイミングに活かせるかと言えばそこは同意しかねますが、金利による経済の定性的な動きを理解するのはこれで十分と思いました。

米国の著名投資家ハワード・マークス氏の著書で、彼の著書はなんとあのウォーレン・バフェットのお気に入りらしいw バークシャー・ハサウェイの株主総会でこの本を配ったというウワサも残っています。ハワード・マークス氏自体はインデックス投資にも一目を置くアクティブ投資家で、市場平均に勝つのは難しいと認めつつもどうすれば勝てるか?を色々とアドバイスしてくれる本です。

僕が一番好きな本。難しい数学的な知識を必要とせず、現代ポートフォリオ理論(≒ランダムウォーク理論)をかじれます。正直な感想を言うと全ての書いてることが興味深かったわけではありません。なので隅々まで読んだわけではないですが、理論のところはとてもわかりやすいのでおすすめです。これ読んでからWikpedia見たらだいぶ理解が進みました。

上記の本に加えてもう少しファイナンスを詳しく知りたい方向けにおすすめです。CAPMの考え方やそれをもう一歩発展させた3ファクターモデルのことも理解できます。ほかにもプライシング理論やリスク管理などの基礎知識もこれで十分わかるかと。

インデックス投資の名著中の名著です。個人投資家にとっての投資は「ミスった者が負ける」敗者のゲームになった、というのがタイトルの由来。ここで言うミスとは、市場動向に動揺して売買してしまうことを指します。いいからインデックスホールドしとけ、という本。

インデックス投資の父でありVanguard創業者のBogle氏の名著です。僕が最も尊敬する偉人でもあります。その先見性と残された功績には尊敬の念しかありません。内容はインデックス投資のベーシックな内容ですが、後半には債券との組み合わせ論などにも言及されています。全部が全部同意見というわけではありませんが、インデックス投資を志す者であれば必読書とも言ってよいかと。

ランダムウォーク理論(株価の動きはわからないという前提を置く理論)について、歴史を交えて語った本。これも名著と言われています。理論の概念はざっくりとわかるかと。歴史の部分が長くて、そこは読み飛ばしました。

本をほとんど読まない僕が唯一知ってる作家さん、橘玲さんの本。とても読みやすい文章で書かれていて、こんな文が書きたいなといつも思ってます。僕が海外株を中心に買っているのはこの本の考え方に近いです。

この本は僕が初めて読んだ投資関連の書籍。当時、個別株で失敗し、偶然思うがままに買い付けた米国株インデックスETFに出会い、それにいい感触をもっていました。その感触を自信に変えてくれた本です。

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