ぼくはケチです。妻にもよく言われます。ポジティブに言うとスーパー倹約家。何を買うにもローン借りるにもいつも徹底的に調べ尽くしてます。
ひょっとしたら、いつも調べてたことが誰かの役に立つかもしれない、と思って、このブログで新カテゴリ「資産形成&節約」を紹介しようと思います。
今日はその第一弾。住宅ローンについてです。
あくまでぼくの考えですが、住宅ローンは出来るだけ頭金少なくいくべし!という結論を得ましたので、その話を紹介させてください。
頭金を払うのは実はリスクが大きい
我々には借金が良くないこととしてのイメージが強すぎるきらいがあります。頭金を多額で入れたくなるのは、借金額を大きくしたくない、という思いではないでしょうか?
また、もうひとつの勘違いが、「お金が普遍的な価値を持つ」と考えていること。お金は時間をかけるとほぼ確実に増えることを理解されてないと思われます。
上の2つの勘違いをしていませんか?ぼくは多くの人がこの2つの勘違いをして、頭金を沢山払ったほうがいい、という価値観に繋がっているのではないかと危惧しています。
頭金を払った方がお得という勘違い
ここまで読んで、上の価値感を持った方からは
借金した額に利子が乗るんだから、頭金入れたほうが得じゃん
と言われそうです。これは誤りです。上述の「お金が普遍的価値を持つ」という誤解のせいです。
お金の価値は普遍的ではありません。時間をかければ増えていくものなのです。逆に言うと、長い間銀行で放置すると、価値が目減りしているようなものなんです。
何を言ってるかというと、まずは下のグラフをご覧ください。例として米国株価指数S&P500の70年推移をあげます。日経平均のアメリカ版みたいなやつです。
これを見ると多少の上下はあるものの、70年間も右肩上がり。70年で159倍、平均で年に7.5%も上昇してるんです。
理由はとっても簡単。資本主義社会では皆お金を増やそうと頑張っているためです。世界の人々はお金を増やそうとしているので、全世界の株価(=平均株価)は必ず上がっていくということ。すごく乱暴に言えば。
この「お金は時間をかければ必ず増える」という事実を理解せずに頭金をどーんと入れてしまうと、その 時間 x お金 を損をするわけです。
実際にはどれくらい差がつくの?
簡単なケーススタディをしてみましょう。条件は下のとおり
- 住宅ローン借入金3500万円, 金利0.7%(現在の一般的な変動金利相場)
- 現状の資金1000万円
- 頭金は0, 500万円, 1000万円の3パターン
- 米国株インデックスの年利 7.5%
- 借入金を一切返済せず放置した場合を仮定(頭金を入れた側に有利な計算条件)
この条件での計算結果がこちら。
圧倒的な差です。借金を一切返済してないという、頭金を入れた側に有利な計算で見積ってもこの結果です。いかに頭金がもったいないかを示してます。皆さんの環境でも計算できるようにエクセルを用意してありますので、活用してみてください。ここからダウンロードできます。
もちろん繰上返済もNGです。住宅ローン金利がめっちゃ低いからこんな差がつくんですね。金利が低いので、ずっと借金をしとけばいいんです。急いで返さないほうがお得で安全。団信もあるので、もしものことがあったら借金はチャラになりますしね。タダで生命保険に入ってるようなもんです。繰上返済してしまうと、自分にもしものことがあった時に、繰上した金額は返ってきません。
ちなみにぼくは資産を現金でほとんど持たず、ほぼ全ての資産を米国株価連動型の商品で保有してます。安定して増えていってます。コロナで一時的に落ち込みましたが、もう復活してきてます。
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例外:頭金を払うほうが良い場合
上述のとおり、基本的には頭金は払わないほうが良いです。しかし、以下の場合は払ったほうがいいので、気をつけてください。
- 親または義理の親から資金援助を受ける時
- 頭金を住宅ローン融資の条件にされている時
前者について、住宅の取得費用として両親から資金援助を受けると、贈与税が免除されます。「住宅の取得費用として」というところがミソで、これは事実上頭金として入れないと適用されません。贈与税は税率がけっこう高く、多く資金援助してもらう場合は数百万円課税されたりします。計算法は詳しくはこちら。
この制度を利用しない手はないので、資金援助を受ける場合は、その分だけは頭金として入れるのが良いでしょう。
後者は言わずもがな。融資してもらえないと何も始まりません。
結論:頭金は入れずにS&P500連動etfで放置しろ
ぼくが言いたいのはこれだけです。時間をかければお金は増えていく。それがしっかり理解できれば、頭金を沢山入れるなんていう失敗は無いはずです。
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投資を学ぶなら:資産運用ですごく勉強になる書籍
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米国の著名投資家ハワード・マークス氏の著書で、彼の著書はなんとあのウォーレン・バフェットのお気に入りらしいw バークシャー・ハサウェイの株主総会でこの本を配ったというウワサも残っています。ハワード・マークス氏自体はインデックス投資にも一目を置くアクティブ投資家で、市場平均に勝つのは難しいと認めつつもどうすれば勝てるか?を色々とアドバイスしてくれる本です。
僕が一番好きな本。難しい数学的な知識を必要とせず、現代ポートフォリオ理論(≒ランダムウォーク理論)をかじれます。正直な感想を言うと全ての書いてることが興味深かったわけではありません。なので隅々まで読んだわけではないですが、理論のところはとてもわかりやすいのでおすすめです。これ読んでからWikpedia見たらだいぶ理解が進みました。
上記の本に加えてもう少しファイナンスを詳しく知りたい方向けにおすすめです。CAPMの考え方やそれをもう一歩発展させた3ファクターモデルのことも理解できます。ほかにもプライシング理論やリスク管理などの基礎知識もこれで十分わかるかと。
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ランダムウォーク理論(株価の動きはわからないという前提を置く理論)について、歴史を交えて語った本。これも名著と言われています。理論の概念はざっくりとわかるかと。歴史の部分が長くて、そこは読み飛ばしました。
本をほとんど読まない僕が唯一知ってる作家さん、橘玲さんの本。とても読みやすい文章で書かれていて、こんな文が書きたいなといつも思ってます。僕が海外株を中心に買っているのはこの本の考え方に近いです。
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