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“デマンドレスポンスサービス”って何?サステナブルエナジーから卒業する日

資産形成&節約
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みなさん、電力自由化の恩恵は受けていますか?我が家は以前に熊本電力という激安新電力の恩恵を受けながら、ゴタゴタトラブルに巻き込まれた末、現在はサステナブルエナジーという会社と契約しています。何を隠そうこの会社、熊本電力のゴタゴタの根源である元社長が関与しているとされる、若干怪しい会社ですw このあたりの泥沼トラブルの経緯は以下のリンクからご覧ください。

一連のゴタゴタの末、サステナブルエナジーに逃げ込みしばらく安泰かな〜と思っていたら、先方から突然衝撃的なメールが届きました。今回はその内容をご紹介したのち、このまま電力契約を継続するか否かを考察したいと思います。この記事がこれから電力会社を選ぶ方の参考になれば、それ以上にうれしいことはありません。

デマンドレスポンスサービスって何よ?

というわけで、さっそくサステナブルエナジーから届いたメールをご紹介しましょう。以下のメールは5月28日17:49に届きました。

【SustainableEnergy】デマンドレスポンスサービスの導入及び電気需給約款改定のお知らせ

ギトギト 様
 
いつもサステナブルでんきをご利用いただき誠にありがとうございます。
表題の件につきまして、ご案内させていただきます。
 
この度、弊社ではデマンドレスポンスサービスを新たに開始させていただきます。またデマンドレスポンスサービスの開始に伴いまして電気需給約款の一部を改定し、2022年8月分電気料金(2022年7月検針日以降)より「電源調達費調整額」の適用を開始いたします。
本変更は弊社とご契約いただくすべてのお客様が対象となります。最後までご確認いただきますようお願いいたします。
 
 〜中略〜
 
そこで弊社では夏場や冬場の電力逼迫が想定されるピークの電力使用量を分散させ日本の社会問題である電力不足の解消に少しでも貢献できるよう、2022年7月1日より「デマンドレスポンスサービス」を導入させていただきます。

デマンドレスポンスサービスとは、日本卸電力取引所(JEPX)とスマートメーターで取得できる電力データを活用し、電力消費のピークを分散化するためのサービスです。
今回新たに日本卸電力取引所(JEPX)で前日に公開される翌日のエリアプライスをお客様のマイページ上に30分毎のグラフとして常時表示させていただきます。新たに表示するエリアプライスのグラフ上には基準価格を表示することにより、現在表示されている30分毎の電力使用量と比較し、基準価格を上回る時間帯は極力電気の使用を控え、基準価格を下回る時間帯に多くの電力を消費する電化製品を使うなど計画を立てることが可能となります。
また、「電源調達費調整額」とは、上記30分毎のエリアプライスの中で基準価格を設定し、電力調達価格が還元基準価格を下回った場合は、その時間帯の使用量を計算しお客様の電気料金から還元請求(割引)し、追加基準価格より上回った場合は、その時間帯の使用量を計算しお客様の電気料金に追加請求させていただきます。

弊社が定める基準価格
写真
 
 
調達価格グラフ例
写真
※調達単価が15円を上回る時間帯に使用する場合は追加請求となります。赤色のエリア
※調達単価が5円を下回る時間帯に使用する場合は還元(割引)となります。青色のエリア(調達単価が1円未満の場合は、1円として計算させていただきます。)
※調達単価が5~15円の間の時間帯は追加及び還元(割引)はございません。緑色のエリア
※グラフの公開は2022年6月中を予定しております

〜中略〜

本改訂にご承諾いただけないお客様におかれましては、本改訂の適用前となる2022年6月30日までに、お客様ご自身により他の電気小売事業者様への切替手続いただけますようお願い申し上げます

ごちゃごちゃと長文が送られて来ていますが、要約するとJEPXの卸売価格に連動する料金を請求するという意味のようです。要するに価格変動のリスクを消費者に負わせるという処置ですね。

昨今の燃料費高騰や一年前にも同じような価格高騰があった時に、信じられないような電気料金が請求された話をご存知ないでしょうか?そういう事象が起こるのは、今回のような卸売価格連動の契約をしていることが原因です。例えばこの記事のようなことが起こります。急に電気料金8万円請求されるとか怖すぎるw

はたして料金還元の効果はあるのか?

ただ、一応は卸売価格連動なので、価格が下がった場合は恩恵を受けられます。メールの内容を勘案すると 5円/kWh を下回れば消費者にメリットがあり、逆に13円/kWhを上回れば損であるようです(中部電力の場合)。では、そもそも調達単価が5円を切ったり、13円を上回るシーンは存在するのでしょうか?JEPXのデータを調べてみましょう。

晴れの日

これは記事執筆時(2022年5月28日)の各電力会社のJEPX取引価格です。この日は全国的に晴れでした。こういう場合は太陽光発電の条件が良いので、昼間に価格が下がる傾向にあります。みなさんのお住まいの地域で見ていただければOKですが、僕の住む中電エリアではほとんどの時間帯で5円/kWhを割っていないことがわかります。そして13円/kWhや15円/kWhを超える時間帯もかなりありますね。これはどう考えても消費者が割を食う展開にしか思えません。

雨の日

続いて雨の日です。上のデータは全国的に雨模様だった2022年5月13日のデータをまとめたもの。先程の傾向とは一転して、太陽光発電は実力を発揮できていないのがわかります。そのため、全国的に電気料金は高く、もはや13円/kWhを下回る時間帯はほぼありません。つまりは一日中値上げということです。

これで冬がきたらやばい

上記のデータは比較的電力需要が緩めの5月のもの。ここからはじまる真夏では冷房需要が高まり価格はもちろん高騰しますが、最もやばいのは冬場です。夏場で暑い日は日射の条件も良いですから太陽光発電ががんばってくれる一方で、冬場の嵐の日においては太陽光が無力なのはわかりますよね。それに空調機器としても冷房よりも暖房のほうが冷凍サイクルの効率が下がるのは有名な話です。

おそらくこのまま契約を継続してしまっては、冬場に悲惨な目に遭うこと間違いなしでしょう。というわけで、またも契約先を移転することにします。

結論:サステナブルエナジーは6月30日までに卒業します

今回の調査で、サステナブルエナジーのデマンドレスポンスサービスは実質的な値上げであることがわかりました。上記のようなメールをいきなり送られても、消費者側で分析するのは難しいですよね。この記事が誰かの役に立つことを祈っております。

そして僕としてもそろそろさすがに電力会社の都合でめんどくさいことに巻き込まれるのはうんざりですねw 今の時期はどの電力会社でも燃料費高騰に困っているようですから、同じような目に遭いそうな気がしてます。いったんは中部電力ミライズに出戻りしようかな〜と考え中です。

さようなら、サステナブルエナジー。短い間でしたがありがとう。

補足:サステナブルエナジーと契約した経緯も合わせてどうぞ

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