みなさん、税金のことを気にしてますか?僕は資産運用に取り組み始めてから税金を気にするようになりました。もっと早くから勉強しとけばよかったなと今も思います。というのも、サラリーマンは税金のことを意識する場面が少ないですよね。勝手に給料から引かれてるし。
そうすると、後になって色々税金で損していることに気づいてきます。今回は僕がメインで購入してきた銘柄1557 SPDR S&P500 ETFの外国税控除についての話です。ちょっとマニアック。
1557は株式数比例配分方式だと外国税控除できない
1557は国内株式として購入できる一方で扱いは外国株という、ちょっと特殊な銘柄です。そのため、分配金を受け取る際には外国税と国内税の二重課税状態になっています。この外国税分は一般的には確定申告することで取り戻せます。
他方、この1557は配当金受け取り方法によっては上記の外国税額控除を適用できない場合があります。具体的には株式数比例配分方式の場合です。ここでは詳述しません。詳しくはauカブコム証券サイトをご覧ください。ちなみに「株式数比例配分方式」は最もスタンダードな配当金受け取り方法で、多くの方がこの方式で受け取っているはずです。
もう一個ややこしい話になるのが、NISA口座の場合。NISAで分配金の国内税非課税メリットを享受するには、配当金受け取り方法を株式数比例配分方式にしなくてはなりません。これは1557に関係なく、全ての銘柄について言えることです。
つまり、1557以外の銘柄でNISAをやっていながら1557を特定口座で保有している場合、必然的に株式数比例配分方式を選択することになり、外国税控除は諦めねばならないということです。
※配当金受け取り方法は証券会社ごとに設定できないのです。個人で選べるのは1方式だけ。
ややこしいので上記を下の表にまとめました。
言い換えると、特定口座しか持っていないなら株式数比例配分方式にさえしなければ控除できます。ただ、NISAを開設せずに特定だけやってる人はほとんどいないのではないでしょうか?外国税控除は泣く泣く諦めざるを得ない人が大半だと思います。
この外国税控除をなんとかやり切りたい
無知だった僕は1557をせっせと766株(4000万弱)も貯めてから気づきました、、、。時すでに遅し。
どうしたらいいんだろう、、、
と悩み続けること数日。いいアイデアを思いつきました。発想はこの記事の逆です。
それは「1557をほふりで扱えない証券会社に移管する」です。以前、楽天証券で1557を保有していた時に、配当金受け取りは株式数比例配分方式でありながら、1557の分配金は銀行に振り込まれていたのを思い出しました。これ、使えるじゃん!
思い立ったが吉日。楽天証券で1557を保有していた当時の分配金明細を見てみました。この明細をもらった時点はもちろん配当金受け取りは株式数比例配分方式でしたよ。
外国税額控除の確定申告に使う「申告所得額」が印字されています。ということは確定申告で外国税額控除を申請できるということです。e-taxでの入力はこのサイトが参考になります。
一方でauカブコム証券で株式数比例配分方式にて1557の分配金を受け取る場合の明細がこちら。「申告所得額」が米印で潰されてます。これでは確定申告できません。
この対策のために結局何をしたのか?
上記の対策のためにしたことは2つです。
- auカブコム証券の口座から1557を楽天証券に移管
- NISA口座では1655 BRJ iShares S&P 500 ETFを購入する
これにて配当金受け取りは株式数比例配分方式になっているのでNISAの恩恵を受けられますし、特定の1557はほふりで扱えないから勝手に銀行に振り込まれるようになります。つまり外国税控除が可能になるわけです。これで万事解決!
番外編:1655は確定申告無しで外国税控除をしてくれる
1655に切り替えたら色々楽になりました。日本でsp500投資するなら、今は1655がいいと思います。以下の記事をご参照ください。
結論:特定で買った1557はauカブコム証券から引き払うべき
特定口座だけで1557を保有している場合、auカブコム証券に置いておく意味はありません。さっさと楽天証券なりに引き上げて、外国税控除をできるようにしておくべきでしょう。auカブコム証券の価値は「1557を手数料無料で買える」ということしかありません。新たに買わないのであれば引き上げたほうがいいです。
また、NISAで1557を買う意味もなくなりました。1655はいつの間にか1557と同じくらいに信託報酬も下がったし、あらゆる面で1557より有利です。単価が安くて買いやすいですしね。
※1557の0.09%、1655の信託報酬は0.08%です。いつの間にか逆転しとる。
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投資を学ぶなら:資産運用ですごく勉強になる書籍
僕が実際に読んで「ほんとうに良い本だなぁ〜」としみじみ感じた名著をご紹介します。どれもめちゃくちゃ良い本ばかり。インデックス投資を始めたての方におすすめです。
以下の中にはKindle Unlimited(月々980円 読み放題、初めてだと30日無料キャンペーンもある)のサービスで利用できるものもありますのでチェックしてみてください。
この本は僕が初めて読んだ投資関連の書籍。当時、個別株で失敗し、偶然思うがままに買い付けた米国株インデックスETFに出会い、それにいい感触をもっていました。その感触を自信に変えてくれた本です。僕と同じく、初めて投資書籍を読まれる方にはこの本を最初にオススメします。
投資に関するネット記事は数あれど、最も有名で価値ある記事はコレなのでは?という記事の書籍版です。ぜひ投資書籍の2冊目に読んでほしい一冊としてピックアップしました。これを読むだけで本当に資産運用が完結する内容になっていて、僕も当時衝撃を受けました。もちろん書籍版の内容の本質はネット記事とほぼ同じですが、理論編がわかりやすく改定されていたり、読みやすくなっています。
インデックス投資の名著中の名著です。個人投資家にとっての投資は「ミスった者が負ける」敗者のゲームになった、というのがタイトルの由来。ここで言うミスとは、市場動向に動揺して売買してしまうことを指します。いいからインデックスホールドしとけ、という本。インデックス投資家の教養として読むべき本です。
これは僕が最近読んでよかったと思ってる本です。マクロ経済における金利の重要性を懇切丁寧に説明してくれています。金利が経済の基本であることを再認識させられました。初心者でも読みやすいように書かれていて、とくに予備知識は必要ありません。投資タイミングに活かせるかと言えばそこは同意しかねますが、金利による経済の定性的な動きを理解するのはこれで十分と思いました。
この本はKindle Unlimitedの読み放題サービスで提供されていることが多いです。Kindle Unlimitedは初めてであれば30日無料体験が使えるので、それで読み切ってしまうのもいいかと思います。僕はそうしました。
これは最近複数の視聴者さんに紹介してもらって購入した本です。主張は題名どおり「余剰資金が出たら即刻インデックス投資せよ」というもので、僕も思想とほぼ一致しています。また、前半部分では「節約には限界がある」「収入を増やす努力をしよう」という主張もされていて、その辺も共感できる部分は多いです。とてもいい本だと感じましたので、よかったら手にとってみるとよいかと思います。
これは最近視聴者さんに教えてもらった本です。株式投資や資産運用の考え方を学ぶのに、とても素晴らしい名著だと思いました。著者はインデックス投資にも精通していることが伺える一方で、各個人の資産運用は人としての合理性も考慮すべきと説いてます。株式投資のリターンは「リスク(値動き)の対価」をわかりやすい例も含めて明示してくれていて、投資初心者の方にぜひ読んでみてもらいたい本ですね。
2024年の年初に亡くなられた山崎元さんの遺作。内容は父から息子への手紙をイメージして、資産運用や生き方のアドバイスをおくるというもの(実際に送られた手紙の内容もあります)。涙なしには読み切れない名作でした。投資における主張はいつもの著者のものと全く同じ。ブレないところが山崎さんの良さですね。ぜひ読んでもらいたい一冊。
米国の著名投資家ハワード・マークス氏の著書で、彼の著書はなんとあのウォーレン・バフェットのお気に入りらしいw バークシャー・ハサウェイの株主総会でこの本を配ったというウワサも残っています。ハワード・マークス氏自体はインデックス投資にも一目を置くアクティブ投資家で、市場平均に勝つのは難しいと認めつつもどうすれば勝てるか?を色々とアドバイスしてくれる本です。
僕が一番好きな本。難しい数学的な知識を必要とせず、現代ポートフォリオ理論(≒ランダムウォーク理論)をかじれます。正直な感想を言うと全ての書いてることが興味深かったわけではありません。なので隅々まで読んだわけではないですが、理論のところはとてもわかりやすいのでおすすめです。これ読んでからWikpedia見たらだいぶ理解が進みました。
上記の本に加えてもう少しファイナンスを詳しく知りたい方向けにおすすめです。CAPMの考え方やそれをもう一歩発展させた3ファクターモデルのことも理解できます。ほかにもプライシング理論やリスク管理などの基礎知識もこれで十分わかるかと。
インデックス投資の父でありVanguard創業者のBogle氏の名著です。僕が最も尊敬する偉人でもあります。その先見性と残された功績には尊敬の念しかありません。内容はインデックス投資のベーシックな内容ですが、後半には債券との組み合わせ論などにも言及されています。全部が全部同意見というわけではありませんが、インデックス投資を志す者であれば必読書とも言ってよいかと。
ランダムウォーク理論(株価の動きはわからないという前提を置く理論)について、歴史を交えて語った本。これも名著と言われています。理論の概念はざっくりとわかるかと。歴史の部分が長くて、そこは読み飛ばしました。
本をほとんど読まない僕が唯一知ってる作家さん、橘玲さんの本。とても読みやすい文章で書かれていて、こんな文が書きたいなといつも思ってます。僕が海外株を中心に買っているのはこの本の考え方に近いです。
かつて日本の長者番付で一位になったサラリーマンとして話題になった清原達郎氏の初めての著書。これまでメディアにほとんど出てこなかった氏の赤裸々な体験談が多数載せられています。内容は初心者向けではありませんが、どこにでも溢れているインデックス投資を勧めるだけの本に飽きた方にはとても面白いはず。かく言う私もその一人(笑)純粋な読み物としてとても面白いです。
社会保険料がホットな話題として挙げられることが増えました。本書はその社会保険料の節約として最も有名な「マイクロ法人スキーム」のきっかけになった名著です。いま巷で使われているマイクロ法人という言葉は、この書籍で初めて使われたと言われています。もしマイクロ法人設立に興味があれば、まずは最初のバイブルとして読破しておくべき一冊です。
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