みなさん、ご自宅にドラム式洗濯乾燥機はありますか?僕は今年の4月に東芝製フラグシップモデルTW-127XP1を購入し、その便利さに感動しております(※品質が劣悪で不具合多発のようなのでおすすめはしません・・・orz)。洗濯物を干すという行為って負担だったんですね。当初導入に難色を示していた妻も今ではすっかり満足しています。
そんなドラム式洗濯機の世界は通例1年に1回新モデルが登場するらしいです。僕が購入したばかりの127XP1も例外ではなく、ついに新モデルが発表されました。それが127XP2というモデルです。
ドラム式洗濯機ですから、ぱっと見は違いがわかりません。現時点で僕が購入した127XP1からどのような進化があったのかを検討してみましょう。この記事がこれから洗濯機を購入される方の参考になれば、それ以上にうれしいことはありません。
さっそく売り文句を見てみよう
こういう新製品は決まって一番の売り文句を目立つところに配置しているものです。まずはHPのトップページから見てみましょう。
予想どおり、売り文句には”NEW”がついていますね。要約すると①洗濯乾燥時間が短くなり②新たに洗濯コースが3つ追加された、というのが変化点のようです。
①洗濯乾燥スピードはどれくらい進化したのか?
というわけで、まずは一番気になる定量的指標の”洗濯乾燥時間”を確認してみましょう。その前に、どのような原理で乾燥時間を短くした、と主張しているのでしょうか?
HPの説明によると、乾燥時間に寄与しそうなのは乾燥風量とヒートポンプユニットの能力です。
打って変わって旧モデル127XP1の説明を見てみると、どのような記述があるでしょうか?
驚くほどに旧モデルと説明が似ていますw そもそも洗濯乾燥時間って97分→96分の1分しか短くなってないです。四捨五入してるとすれば、最悪の場合は30秒ですよw これって売り文句として意味あるのか?疑問です。
そして先程あげた乾燥風量UPの要素は正直怪しいと思いました。というのも、先代モデルでは風量を26%UPしてスピードUPしたと定量的に明言しているのに対して、127XP2は定量値が示されていません。もし本当に風量UPしていたら定量的にアピールするはずです。実際、僕がエンジニアならそうします。おそらく127XP1→127XP2への変更に対して根幹となるハードウェア変更は無いと見てよさそうです。
次にヒートポンプユニットの違いを確認してます。と言ってもここを確認するのは困難なので、消費電力などの電気的スペックに差が出ているか?を見て判断することにしましょう。もしヒートポンプユニットに設計変更があるなら、電気的なスペックが全く同一になることは基本的にはないからです(熱交換器が進化していたとしても、最終的にはCOP成績係数などによって消費電力に跳ね返ってくるので)。
数値がまったく一緒ですね・・・。これはヒートポンプユニットの変更が無いことを示唆する結果です。ということは、乾燥時間が減っているのはソフトウェア的にちょっと終わるのを早くしたか、コンプレッサ回転数をちょっと上げて制御するようにした、と言った小手先の手法だと思われます。
ついでに騒音も調べてみると・・・
こちらも全く同じです。これはあれだな・・・ハードウェアは筐体含めて全く同じだな、たぶん。
②新たに追加された洗濯コース3つ
残念ながらハードウェアの変更はなさそうだと言うことがわかりましたので、この127XP2の売りはソフトウェアである、というしかありません。ソフトウェア的なウリ文句の代表格である洗濯コースの追加で東芝ライフスタイルは勝負をかけてきました。そのモードがこれ
- ダニケアコース
- 花粉コース
- 香るおしゃれ着コース
うーん、正直いらないかな・・・
正直まったく魅力を感じませんw そもそも洗濯機なんて悪い言い方すれば、水をぶっかけてモーターでグルグル回すだけの機械ですよ。その水量やモーター回転数、時間を適当にカスタマイズして”花粉”だとか”ダニ”だとか言ってるだけに過ぎません。ダニはお湯や紫外線でやっつけると言ってるんでしょうが、眉唾な気しかしないです。もし効果があると主張するなら、どういう実験をしてどれくらいダニ駆除効果があったのかを示してほしいな。
というかちゃんと洗って水で流したら普通ダニいなくなるでしょ。
そんなことより注目は新しい廉価モデル
今回の注目ポイントはフラグシップモデルではありません。東芝は同時に下位モデルの127XH2と127XM2というモデルも発表しています。違いはこんな感じ。
今回の発表の一番の目玉にお気づきでしょうか?それは「洗剤自動投入機能が下位モデルにも搭載」されていることです!今まではフラグシップモデルにしかなかった機能なので、これはかなりの衝撃ですよ。
実勢価格としてどうなるかはわかりませんが、これで自動投入がほしいけど価格がネックだった人も手が届くようになる可能性があります。やるじゃん!東芝!
その他の主な違いは操作パネルがタッチ液晶→ボタン+LEDになるのと、最下位モデルには乾燥フィルタのらくらく機能が無いところくらいですかね。この乾燥フィルタの掃除は非常に楽なのでほしいところです。なので、おすすめは127XH2かな。
あと最下位モデルには右開き仕様がありません。我が家は右開きなのでそもそも選択肢に上げられなかったな。
結論:127XP1からほぼ進化なし。廉価モデルの価格に注目
というわけで、今回は東芝の新フラグシップモデルTW-127XP2を分析してみました。内容的にはほぼ進化がありません。もしフラグシップモデルにこだわりがある方は早いうちに旧モデルの127XP1を購入したほうがいいでしょう。今ならかなり価格も落ちてますしね。というか、ほとんど進化してないのに価格吊り上げるのやめてよ。
おすすめは中位モデルの127XH2ですね〜。洗剤自動投入がプラスされたのはかなりアツいです。他の基本機能はフラグシップモデルと大差ありません。ふろ水機能なんていらんし、洗濯乾燥機としての機能は同じと言ってもいいくらいです。
あと気になるのは不具合が治ってるかどうか、ってところでしょうか・・・。ポジティブに言えば127XP2はハードウェア変更がなさそうなので、127XP1で出まくった不具合はきっちり修正してくるでしょう。たぶん。