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新NISAにロールオーバーできないけどレバナスを買う?実際に計算して決断した話

資産形成&節約
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【追記:注意】レバナスには米国金利が大きく影響するので買いすぎにやめといた方がいいかも(本記事は米国金利が超低金利を前提としています)※金利の影響について書いた記事はこちら

みなさん、年明けからの資産運用作戦はいかがでしょうか?ぼくは2022年の年初のNISA枠復活に向けて資金を蓄えておりました。おかげで21年12月はボーナスや年末調整で潤った資金は手つかずのままです。

当初、ぼくは2022年はNISA口座にレバナスを一気に突っ込む計画でおりました。長期投資であれば、レバレッジNASDAQはいい商品だと思っていたからです。

一方で僕のNISA作戦は「Buy&Hold&RollOver」。5年間はもちろんホールドで、非課税枠が終わったら全額ロールオーバーのつもりでした。

それが、2024年から始まる新NISAではどうやらレバナスに不都合な制度変更があるようです。恥ずかしながら知りませんでした。危なかった・・・。今回はその不都合な変更についてカンタンにまとめておきたいと思います。この記事がこれからNISAを始める方の参考になれば幸いです。

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新NISAの隠された?変更点

新NISAの変更点については以前に記事でまとめています。制度が複雑化してちょっとムカついていましたが、ロールオーバーするだけの人にとっては何も関係ないと結論づけています。

今回気づいたのは上の記事で気づいていなかったポイントです。具体的には金融庁が公表している資料(P3)にこんな記述で表現されております。

第一 令和2年度税制改正の基本的考え方

人生100年時代を迎え、高齢期における就労の拡大や働き方の多様化に対応し、私的年金の加入可能年齢等の引上げや、中小企業への企業年金の普及・拡大等に取り組む。成長資金の供給を促しつつ、家計の安定的な資産形成を促進する観点から、NISA制度全体を見直す中でつみたてNISAを延長し、少額からの積立・分散投資を促進していく。

4.経済社会の構造変化を踏まえた税制の見直し
経済成長に必要な成長資金の供給を促すとともに、人生100年時代にふさわしい家計の安定的な資産形成を支援していく観点から、NISA制度について、少額からの積立・分散投資をさらに促進する方向で制度の見直しを行いつつ、口座開設可能期間を延長する。
基本的な制度としては、非課税期間5年間の一般NISAについては、より多くの国民に積立・分散投資による安定的な資産形成を促す観点から、積み立てを行っている場合には別枠の非課税投資を可能とする2階建ての制度に見直したうえで、口座開設可能期間を5年延長する。投資対象商品については、1階部分はつみたてNISAと同様とし、2階部分は、現行の一般NISAから高レバレッジ投資信託など安定的な資産形成に不向きな一部の商品を除くこととする。また、非課税期間20年間の現行のつみたてNISAについては5年延長し、ジュニアNISAについては、利用実績が乏しいことから延長せず、新規の口座開設を2023年までとする。

ここで言う2階部分とは現行NISAの一般NISA(120万円のやつ)に相当する部分であり、そこにおいてはレバレッジ投信は除外すると明言されているのです。すなわち、レバナスことレバレッジNASDAQ-100はもちろんのこと、米国株のSPXLなども対象外になると予想されています。これは見落としていました。

新NISAになったらロールオーバーするだけじゃなかったのか?

以前はロールオーバーするだけだから何も関係ないと思っていたのですが、そうではありません。ロールオーバーは新NISA枠で買付けてるのと基本的には同じです。新NISA枠で買付けられない銘柄は当然ながらロールオーバーできません

すなわち、今の制度でレバナスを買ってしまうと5年後は強制的に特定口座に戻され、枠が122万円だけになってしまうことを意味します。これではロールオーバーの”強くてニューゲーム効果”が得られません。

ぼく
ぼく

でも5年はNISAでレバナス使えるんだから計算してみたほうがいいんじゃないの?

ロールオーバーが使えなくて残念ではあるのですが、いったん計算してみてから判断しようと思います。感覚で投資するのは危険ですからね。

とりあえず計算してみよう

というわけでカンタンに計算してみます。やや複雑な計算なので、仮定をしっかり理解いただいた上で活用してください。仮定は以下のとおり。

  • NASDAQ100:日々の変動幅±1%、年率成長10%
  • レバナスは前半5年はNISA、後半5年は120万円分をNASDAQ100でNISAに拠出して残りは特定
  • NASDAQ100の場合は5年後にロールオーバー
  • 年初に120万円投入を想定

少しレバナスに厳し目に出るように変動幅を大きめに設定しています。普通にやっちゃうと絶対にレバナスが有利なのは目に見えてますからね。計算結果はこちら。

上記のグラフの後半5年はきっちりと税金の計算もしてあります。その上でもレバナスのリターンが圧倒的です。これはもちろん暴落時にもの凄い勢いで下落する可能性を負ってのリターンなので注意してください。大きいリターンには大きなリスクを伴うのです。それにしても魅力的なリターンではありますねぇ。迷うなぁ・・・。

もしレバナスの代わりに買うならどの銘柄にするの?

いつもならS&P500のETFを買うだけなのですが、今回はレバナスを買うつもりだったというのもあり久しぶりにNASDAQ100を買おうと思います。実は最初期にNISAで買ったのは1545 Nomura NF NASDAQ-100(R) ETFでして、これがすごく成長しているんですよね。

2倍以上になっててすごい!1545買っててよかった

というのもあって、もしレバナスを買わないなら2022年はNADAQ100を中心に買っていこうと思ってます。まあ所詮アメリカのインデックス投資なのでS&P500と大して変わりませんけどねw

NASDAQ100のETFや投信を一通り調べてみたのがこちらです。手数料などの情報は楽天証券情報なのでご注意ください。

これを見たところ、投資信託でNASDAQ100を買うのは2021年12月時点で得策には思えません。2631は歴史が浅すぎて未知数ですが、ここは1545かQQQのETFで買うのがベターでしょう。手数料の計算がめんどくさいので僕は1545かな〜。どっちで買ってもたぶん大して変わりません。

唯一歴史がある投資信託がiFreeNEXT NASDAQ100 インデックスなんですが、3年トータルリターンが低すぎて計算が合ってるのか自信がありません。計算は以下のように行っています。もし間違っていたらすみません。

iFreeNEXT NASDAQ100の3年実績。ほんとか?

計算の内容:(3年の基準価額成長 1.8839)^(1/3) = 1.235

ジュニアNISAはどうする?

お金のために頑張る会社員のイラスト

一般NISAでレバナスが悩ましいのは理解できました。一方で2023年で廃止されるジュニアNISAはどうでしょうか?

ジュニアNISAは2023年で廃止されるため、2022年や2023年の枠で購入した商品がロールオーバーできる日は来ません。5年の非課税期間が終われば18歳まで引き出せない特別口座に移されます。そのためレバナスでも不利益を被ることはないでしょう。

ジュニアNISAは額も少ないしレバナスでもいいかなと考えております。

結論:2022年のNISAはすべてレバナスで行くことにした

つみたてワニーサ ある日突然人間界に現れた優しいワニ。ゆっくり慎重派だけど、みんなから信頼され愛されている。どっしりと安定感のある背中にはいつも何かを乗せて運んでいて、不思議なしっぽは右肩上がりに成長していく。
公式キャラクター「ワニ―サ」くん

上記の計算結果を見て小一時間悩みましたが、ようやく考えが固まりました。2022年は全てレバナスでいきます。そして2023年もレバナスで行く所存です。この記事執筆時点は2021年で、公開される頃にはすでにNISA枠を消費していることでしょう。その内容は上記のとおり。自分で考えて納得しているので、問題なく決断できます。

ぼくはこれまで約5700万円をS&P500で形成してきました。これをレバナスにスイッチングすると言うなら一大事ですが、これから上乗せしてく分にレバレッジを少々かけても問題ないと判断したわけです。このベースにあるS&P500は大暴落がきたとしても-50%程度に落ち着くはずであり、それでも2850万円残りますから。ここからFIREに向けて加速していくために攻めてもいいでしょう。

それにインデックス投資は自分の許容リスクが全てです。少しずつリスクを増やして自分の精神力を鍛えることも必要でしょう。そして言い換えればNISAでレバナスは2022年と2023年しかできないのです。

【追記:注意】レバナスには米国金利が大きく影響するので買いすぎにやめといた方がいいかも(本記事は米国金利が超低金利を前提としています)※金利の影響について書いた記事はこちら

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投資を学ぶなら:資産運用ですごく勉強になる書籍

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インデックス投資の名著中の名著です。個人投資家にとっての投資は「ミスった者が負ける」敗者のゲームになった、というのがタイトルの由来。ここで言うミスとは、市場動向に動揺して売買してしまうことを指します。いいからインデックスホールドしとけ、という本。インデックス投資家の教養として読むべき本です。

これは僕が最近読んでよかったと思ってる本です。マクロ経済における金利の重要性を懇切丁寧に説明してくれています。金利が経済の基本であることを再認識させられました。初心者でも読みやすいように書かれていて、とくに予備知識は必要ありません。投資タイミングに活かせるかと言えばそこは同意しかねますが、金利による経済の定性的な動きを理解するのはこれで十分と思いました。

この本はKindle Unlimitedの読み放題サービスで提供されていることが多いです。Kindle Unlimitedは初めてであれば30日無料体験が使えるので、それで読み切ってしまうのもいいかと思います。僕はそうしました。

これは最近複数の視聴者さんに紹介してもらって購入した本です。主張は題名どおり「余剰資金が出たら即刻インデックス投資せよ」というもので、僕も思想とほぼ一致しています。また、前半部分では「節約には限界がある」「収入を増やす努力をしよう」という主張もされていて、その辺も共感できる部分は多いです。とてもいい本だと感じましたので、よかったら手にとってみるとよいかと思います。

これは最近視聴者さんに教えてもらった本です。株式投資や資産運用の考え方を学ぶのに、とても素晴らしい名著だと思いました。著者はインデックス投資にも精通していることが伺える一方で、各個人の資産運用は人としての合理性も考慮すべきと説いてます。株式投資のリターンは「リスク(値動き)の対価」をわかりやすい例も含めて明示してくれていて、投資初心者の方にぜひ読んでみてもらいたい本ですね。

2024年の年初に亡くなられた山崎元さんの遺作。内容は父から息子への手紙をイメージして、資産運用や生き方のアドバイスをおくるというもの(実際に送られた手紙の内容もあります)。涙なしには読み切れない名作でした。投資における主張はいつもの著者のものと全く同じ。ブレないところが山崎さんの良さですね。ぜひ読んでもらいたい一冊。

米国の著名投資家ハワード・マークス氏の著書で、彼の著書はなんとあのウォーレン・バフェットのお気に入りらしいw バークシャー・ハサウェイの株主総会でこの本を配ったというウワサも残っています。ハワード・マークス氏自体はインデックス投資にも一目を置くアクティブ投資家で、市場平均に勝つのは難しいと認めつつもどうすれば勝てるか?を色々とアドバイスしてくれる本です。

僕が一番好きな本。難しい数学的な知識を必要とせず、現代ポートフォリオ理論(≒ランダムウォーク理論)をかじれます。正直な感想を言うと全ての書いてることが興味深かったわけではありません。なので隅々まで読んだわけではないですが、理論のところはとてもわかりやすいのでおすすめです。これ読んでからWikpedia見たらだいぶ理解が進みました。

上記の本に加えてもう少しファイナンスを詳しく知りたい方向けにおすすめです。CAPMの考え方やそれをもう一歩発展させた3ファクターモデルのことも理解できます。ほかにもプライシング理論やリスク管理などの基礎知識もこれで十分わかるかと。

インデックス投資の父でありVanguard創業者のBogle氏の名著です。僕が最も尊敬する偉人でもあります。その先見性と残された功績には尊敬の念しかありません。内容はインデックス投資のベーシックな内容ですが、後半には債券との組み合わせ論などにも言及されています。全部が全部同意見というわけではありませんが、インデックス投資を志す者であれば必読書とも言ってよいかと。

ランダムウォーク理論(株価の動きはわからないという前提を置く理論)について、歴史を交えて語った本。これも名著と言われています。理論の概念はざっくりとわかるかと。歴史の部分が長くて、そこは読み飛ばしました。

本をほとんど読まない僕が唯一知ってる作家さん、橘玲さんの本。とても読みやすい文章で書かれていて、こんな文が書きたいなといつも思ってます。僕が海外株を中心に買っているのはこの本の考え方に近いです。

かつて日本の長者番付で一位になったサラリーマンとして話題になった清原達郎氏の初めての著書。これまでメディアにほとんど出てこなかった氏の赤裸々な体験談が多数載せられています。内容は初心者向けではありませんが、どこにでも溢れているインデックス投資を勧めるだけの本に飽きた方にはとても面白いはず。かく言う私もその一人(笑)純粋な読み物としてとても面白いです。

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