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贈与税を食らって配偶者のNISA口座を使う、はアリなのか?

資産形成&節約
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皆さん、新年あけましておめでございます。日本の投資家にとって新年と言えばNISA枠の復活を意味します。この時期が最も投資の話題が多くなる時期でもありますよね。

先日、僕のYouTubeコメント欄に以下のような書き込みがありました。

結婚されている方で配偶者の主婦(主夫)のNISA枠まで使いたい、という話のようです。これもちょうど1年前に議論になった話ではありました。現在のNISAは最大でひとり360万円まで枠が拡大しているので、全額使おうとすると贈与税の対象になってしまう、というものです。

贈与される人が年間に基礎控除110万円以上受け取ると、それ以上の部分に贈与税がかかります
旧NISAでは金額が少なかったのであまり問題にならなかった

今回はこの質問に答えるべく、「贈与税をくらってでもNISAを使ったほうがよくなる損益分岐」を計算してみたいと思います。この記事がこれからNISAを始める方の参考になれば、それ以上にうれしいことはありません。

贈与税ぶんを上回るのに必要なリターンと期間を比較しよう

まずは贈与税の計算を見ていきましょう。計算式は以下のように決められています。

NISAを活用する場合は360万円を贈与するのが上限ですから、課税価格は最大で250万円です。この場合、200万円ぶんが10%で残りの50万円が15%の税金を支払うことになります。

損益分岐を調べるにあたっては、上記のように360万円から基礎控除ぶんを引き算した残りの250万円で比較するとよいでしょう。

計算結果

ではさっそく計算結果を見ていきます。こんな感じ。

これは横軸に年数、縦軸に(そのまま特定で運用した場合)ー(贈与税はらって配偶者のNISAで運用した場合)を示しています。上にいくほど特定での運用が有利、下にいくほど配偶者のNISAが有利になります。

線が3本引いてあるのはそれぞれ運用で得られるリターンを振っています。当然ながらNISAは含み益に課税されないのが効能なので、リターンが大きいほど有利になっていく傾向です。なので線は下に向かって伸びています。

ただしこれで見たところ、過去リターンの7%あたりを見てみても逆転まで12年近くかかっていますよね。ココ最近ではリターン10%くらいでもいい気はしますが、こういう比較をする際には皮算用が過ぎるかなと思います。これらのリターンはあくまで「運用がうまくいく」前提に立っていて、運用ってマイナスリターンになることもありますから。リスク資産の皮算用はけっこう危ないです。

一方で贈与税は確定のマイナスリターンです。例えるなら信託報酬と同じ扱い。あれほどまでに信託報酬が高いものは避けよ、と主張されているのは「確定のマイナスリターン」だからなんですよね。確定リターンとリスクのあるリターンを比較するのは判断誤りやすいので注意しておきましょう。個人的には確定リターンは3倍増しくらいで比較するのがちょうどいいんじゃないかと思ってます。

確定リターンとリスクあるリターンの比較には十分注意してください(皮算用になりやすいです!)
似たような無リスク損益とリスク損益の比較の例。世の中にはこういう比較が無数に存在しています

なお冒頭のコメントいただいた内容では「特定口座の資産を売って妻に贈与」という検討をされていました。その場合はこの損益分岐がさらに未来に伸びることになります、特定口座で税を払うことになるからですね。個人的にはあまり得策ではないかな、と思いました。もちろん運用が上手く行けばペイするでしょうけどね。そんなの誰にもわからないことです。

補足:我が家の場合

あくまで僕の場合ですが、我が家は贈与税をくらってまでNISAを使うのは得策ではない、と判断しました。けれどもできるだけ妻のNISA枠も活用できるように工夫はしています。概要は以下のとおり。

青色専従者として手伝ってもらい、その給与使ってをNISAを活用してもらっています

このように所得を家族内で分散させることで、①自分の所得を減らして高かった税率分の所得を控除しつつ②NISA枠を活用していく、という一石二鳥の方法があります。まあ主目的は節税ではあるのですが、これにNISA枠拡充が上手くハマっていて、我が家ではこれで十分かなと思っています。

ただし青色専従者給与はいくらでも支払えるわけではなく、仕事に見合った分の給料しか払うことはできません。うちの妻の場合はそれほど負荷の高い業務をしてもらっているわけではないので、パート同等の給与にしています。さらには高額で支払いすぎると、社会保険上の扶養(通称130万円の壁)からはみ出たり、源泉徴収の必要が出てくる(月額8.8万円以上の場合)ので、ややこしいです。うちは年間100万円前後ですが、これくらいが手間と効果で最もいいポイントじゃないかな、と思っています。

結論:無理して贈与までしなくていいのでは?

ということで色々と見てきましたが、個人的には無理して贈与までしなくていいかなと思います。基礎控除の110万円内でもいずれはNISA枠は埋まりますしね。気長にやっていくのがいいんじゃないでしょうか。

なおコメント欄には以下のように夫婦間で貸借契約をかわす、という提案もなされていました。これで税務署に贈与と見なされないかは判断が分かれるかもしれませんが、おそらくやってる人もチラホラいることでしょう。興味があれば必ず専門家のアドバイスを仰ぎつつトライしてみてください(私は推奨していません)

こういうアドバイスをしてくれる人もいました、ご参考まで

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