Apple Carに搭載される機能これ?Apple信者の自動車エンジニアが予想してみた

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みなさん、Apple信者やってますか?僕は毎日Apple製品に囲まれて、もうすっかり信者の仲間入りです。不満がないわけではないんですが、デバイス間の連携が簡単だし、何よりデザインがかっこよくていいですね。

そのAppleが自動車産業に参入しようと試みていることは、もはや周知の事実かと思います。彼らはそのプロジェクトを”Titan”と呼び、いつものファブレスメーカーとして参画しようと目論んでいるようです。噂ではヒュンダイ/キアに話を持ちかけたらしい。参照記事

Appleが自動車で何を実現しようとしているか?巷では沢山の予想が議論されて盛り上がってます。ただ、どれも自動運転とのかけ合わせだとか、かなり未来の漠然とした姿を予想したものが多いと感じています。素人の意見にありがちです。

ぼく
ぼく

本当のところ何をするつもりなんだろう・・・?

僕はこれでも自動車エンジニアの端くれ(退職したいとか言ってるが)。その経験とApple信者としての信心をかけ合わせて、Apple Carに搭載される機能を予想してみたいと思います。けっこう現実味があると自負していますので、答え合わせが楽しみです。自信がある順番に紹介していきましょう。

※なお、この予想は僕が業務上知り得た機密情報を元にはしていません。あくまで一般的に得られる情報と知識を元に推測したものです。(Appleと仕事してる人は今のところ聞いたことはない、ただ会社が大きいので話がきているかどうかは不明)

①キーを持たなくても解錠できてイグニッションをONできる

一番ありそうなのがこれ。iPhoneに搭載されている指紋認証システム(Touch ID)や顔認証システム(Face ID)を使ってキーレスを実現してくるのではないかと予想しています。

ポイントはiPhoneをもっていなくても車で完結するようにしてくるというところ。他所では「iPhoneをもっていたら解錠」という予想をしてる人が多いですが、これでは魅力は半減でしょう。

想像してみてください。例えば大地震が起こったときに急いで家の外に出たけど、iPhoneを持ってなかった。家は潰れた。そういう場合にiPhoneが必要なシステムでは車を動かせなくなってしまうのです。それでは心もとない。

車にiPhoneと同じように「自分で個人を識別する手段」を独立してもたせることにより、緊急時まで安心して使える自動車になるはずです。もちろん、キーを持ち歩かなくてもいいわけですから、普段使いにも便利。キーどころかiPhoneも持ち歩かなくてもいいんです。というか、キーなんて無くしてしまったほうがいいです。車両盗難の常套手段「リレーアタック」の心配もなくなります。

ただ、

でもこういうのって工場のサービスモードで解除する方法があって盗難されたりするんじゃないの?

と言うご意見も聞こえてきそうです。サービスモードまで考えると以下のようなシステムはどうでしょうか?

  • Apple Car購入時に車とApple IDを紐付ける
  • 整備工場にはマスターキーがあり、Apple IDで紐付けられたApple製品(iPhoneやMac)での操作によってそのマスターキーを受付ける”サービスモード”を有効にできる
  • 整備が終わればiPhoneで”サービスモード”を無効にし、登録された指紋でのみ解錠できる状態もどす(マスターキーを無効化)

この辺のiPhone操作はApple認定ディーラーで指導するようにしておけばサービスモードのまま使用を続けるユーザーもいないようにできるはず。いかがでしょうか?

②車にSIMカードを装備し、車が直接ネットワークとつながる

この辺はすでに他社でもやられている試みです(たぶん)。iPhoneと連携するCarPlayをもう一歩進めて、自動車自身がインターネットに繋がり通信できる状態になると思います。これは絶対にやってくるでしょう。

iPhoneから独立することで、iPhoneを持たなくても便利な機能が常時使えます。緊急時でも安心。

一番ありそうなのは、車自身がネットワークにつながって自動ファームウェアアップデートしてくるのではないでしょうか?iPhoneのiOSは非常に長い間サポートを継続してくれるのが特徴で、Apple製品の魅力のひとつになっています。このやり方を自動車でもやってくるのではないでしょうか?

これは自動車にとって一番の悩みである市場不具合対応を低コストで行えるというメリットがあります。ソフトウェア更新で直るのであれば、メーカーは極めて少ないコストで処置できるというわけ。最近ではテスラがこの手法を使っていますね。今までだったら、ソフトウェア更新でもディーラーに持ってきてもらって技術者の作業が必要でした。これを考えるとすごくコストダウンできるはず。

さらには不具合修正だけではなく、新機能の追加もこの機能で実現できます。ちょうど毎年iOSが新機能を少しずつ追加していくように、Apple Carも新機能を追加していくことでしょう。

また、この機能によりAirTagのように自分の車の位置を知ることができます。車自身がGPSと通信できますから、AirTagみたいに誰かのiPhoneが近くになくても大丈夫。Apple CarはおそらくEVでしょうから、通信ごときの電力消費では電池はなくならないでしょう。電池残量が少なくなったら通信ストップみたいな制御はいれると思いますが。

③アプリをインストールして窓やウインカー、ライト等を動かせる

今までiPhoneでやってきたように、自動車本体にAppStoreを構えてくるのではないでしょうか?そして、そのアプリはCarPlayではできなかったレベルの権限が与えられて、いくつかの自動車部品を動かせるようになると予想しています。

例えば、今のCarPlayが動かせる自動車部品はディスプレイとスピーカーくらいです。物理的に動くものは動かせないと言ってもいいでしょう。

それが例えばパワーウィンドウやウインカー、エアコン、ライト、ワイパー等、ユーザーが動かせる範囲の部品なら権限を与えられるかもしれません。それによって、アプリをインストールすれば様々な機能を追加でき、便利になるというわけ。Appleではなくアプリ開発者がアイデアを生み出し、自動車に様々な機能を追加していく、オープンイノベーション的なやり方でApple Carの差別化が進んでいくような姿を描いていそうです。

さらにApple Carとするには搭載するセンサを標準化し、開発者が様々な車載センサをつかってアプリ開発できるようにしてくるでしょう。自動車にはユーザーが普段意識していない温度センサや圧力センサ等がたくさん搭載されています。センサを標準化しておけば、異なる車種でも同じアプリが動くようにできますし、アプリ開発者はたくさんのセンサを使ってアイデアを具現化できるのです。

これけっこう面白いと思いませんか?もちろんアプリ内課金はApple税がかかりますw

④Apple設計のスピーカー配置による完璧な空間オーディオ

最近、Appleはサブスクの音楽サービスを強化してきています。元オーディオオタク的にはロスレスやハイレゾ対応などに注目しておりました。それに関する記事はこちら。

ただ、どう見てもApple様が力を入れているのは「空間オーディオ」です。オーディオオタクは置き去り。ただ現状空間オーディオを楽しめるのはAirPods Proなどの限られた製品のみです。しかもほとんどがポータブル環境というのがポイント。

これは据え置きスピーカーで空間オーディオを実現するには、ユーザーの環境に大きく左右されてしまうためだと思ってます。各個人で部屋の形は違うし、使ってるスピーカーも違う。これではAppleが実現しようとする空間オーディオの姿を満足に誰でも楽しめる状態にはできません。

それを唯一可能にするのが 「Appleが空間とスピーカー本体や配置のすべてを決められるもの」です。となると自動車はその条件にぴったりと思いませんか?Apple自身でスピーカーを選べるし、配置もチューニングも自在です。

でっかりディスプレイを真ん中に置いて、Apple TVとのあわせ技で「自分だけのド迫力映画館にもなります」とか言ったりするかもしれません。Apple Car は Apple Roomにもなります、みたいな。

AirPods Proで見せつけてきたノイズキャンセルを使って「圧倒的に静粛性に優れる車内空間を実現!」とかもありそうですね。

⑤番外編:もし自動運転が可能になったら

あまり自動車運転がどうこうと言う素人同然の夢物語を語りたくはありません。しかし、③の自動車版AppStoreが自動運転と組み合わされば、かなり世界は広がりそうなのは否定できません。

例えば、食べログなら食べたいお店を見つけたら、その場所まで自動運転で連れてってくれるかもしれません。もし自動運転ができなくても、ナビに設定までやってくれるのは出てくるでしょうね。

結論:沢山のサービスをもつAppleだからこそできる自動車にしてくる

僕が適当に考えただけでも、Apple Carには沢山のアイデアが出てきます。それはAppleが既に沢山の有力なサービスを提供しているからです。自動車にそれらの既存サービスを”かけ算”するだけで、色々な可能性が考えられる。そこがAppleの強みですよね。

ここにAppStoreの自動車版を作ってアプリ開発者に競わせれば、それこそApple Carは無限の発展を遂げていきそうです。AppleはAppStoreの自動車版という場所を用意するだけで、あとはアプリ開発者ががんばって商品力を上げていってくれます。

しかも彼らはその場所を利用するためにApple税を払うのです。Appleは「儲かってたまらん」という状況を作りたいんでしょうね。まさに今のAppStoreのような場所をつくりたいんだろうな。

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