ベンツの新型EV EQSはヒートポンプとバッテリー水冷システム搭載?公開情報から調べてみた

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みなさん、電気自動車には興味ありますか?ぼくは購入してみたい気持ちはあります。が、先立つものがありません。

先日、ベンツの新型EV EQAを調査した記事を投稿しました。EQAはヒートポンプシステムとバッテリー水冷システムを両方搭載していましたね。価格も以前のEQCに比べてがんばってくれていると思います。

一方でベンツは4/15に「EQS」という電気自動車も発表しています。名前からしてEVのSクラスみたいなイメージでしょうか。フラグシップです。

今回はそのフラグシップのEQSが当サイトが考える最低限の装備(ヒートポンプと水冷バッテリー冷却)を備えているかを分析してみたいと思います。

丸っこくてかわいいデザインです

おさらい:EVにヒートポンプとバッテリー水冷システムが重要な理由

当ブログではEVの選定基準に①ヒートポンプシステムと②バッテリー水冷システムを備えていることが大事と主張しております。詳しくは以下の記事をご覧ください。

要点は以下の2つ。

①ヒートポンプシステムの重要性

EVは航続距離についてとやかく言われることが多いのはご存知かと思います。それが如実に現れるのが「冬場」です。EVはエンジンの熱がありませんから、暖房に電気を使います。一般的に暖房は冷房より効率が低いので、EVは冬場に極端に航続距離が落ちるのです。

それを改善するのがヒートポンプ。非常に効率がいい暖房システムですので、航続距離への影響が劇的に少なくなります。というわけでヒートポンプは必須。

②バッテリー水冷システムの重要性

EVは電池寿命でもとやかく言われます。中古車市場でEVの価格がめちゃくちゃ安いのはご存知でしょうか?それは繰り返しの使用時にによってリチウムイオン電池が劣化するためです。

この劣化を最小限に抑えるには均一にしっかりバッテリーを冷却しなくてはなりません。それに一番適したシステムが「バッテリー水冷システム」です。まあ最強の冷却システムだと思ってください。

冷却性能は充電の速さにも効きますので重要です。

EQSにはヒートポンプとバッテリー水冷システムが搭載されているのか?

先日公開された情報の中から、僕ができるかぎりリサーチして情報をかき集めてみました。それを元に分析していきたいと思います。

ヒートポンプシステムはある?

ダイムラーの公式HPによると、残念ながらヒートポンプシステムは搭載されていないようです。基本的には捨てている熱(廃熱)を利用して暖房し、足りない場合はPTCヒーター(電気の熱で暖房するヒーター)で暖房を補助すると記載されています。

言い訳っぽく、

気温が5℃以上ならほとんどPTCヒーターは使わないから安心して

みたいな記述があります。しかし、普通に考えてEVから生じる熱はわずかです。僕のエンジニアとしての感覚からすると、日本なら高速道路を飛ばしても暖房熱をまかなうことはできないと思います。全然たりないはず。苦しい言い訳にしか見えません。

弟分であるEQAがヒートポンプシステムを採用しているのに、なんでEQSには搭載しないんでしょうか?どうせコストを見て止めたんでしょうが、高いお金を払うユーザーを大切にしてほしいものです。

A heating circuit for the interior is coupled with the powertrain cooling circuit. As soon as the heating is on, the heat flows through the heating heat exchanger (small heating circuit, electric heater). If waste heat is present in the powertrain, the system switches to the large circuit. Only if its heat is not sufficient, for example at particularly low outside temperatures, is additional heat generated via the high-voltage PTC booster heater (so-called register or series connection).Due to this efficient waste heat utilisation, additional heating is often no longer necessary in the temperature range above 5°C, which occurs particularly frequently.

バッテリー水冷システムはある?

バッテリーについては公式サイトで画像が公開されています。それを見る限りは、水冷システムが採用されているようです。バッテリーに黒い冷却水配管が接続されています。

黒い冷却水配管がバッテリーに接続されています

また、ダイムラーの公式HPでも水冷バッテリーシステムを搭載している旨が発表されていますね。冷却だけでなく、極寒時に電池を暖めるPTCヒーターも搭載しているみたいです。お金かかってます。素晴らしい!でもヒートポンプは無い・・・。

The high-voltage battery has its own cooling circuit with separate cooler and chiller (heat exchanger between cooling and refrigeration circuit). For the sake of high durability, the battery is cooled with significantly colder coolant than the powertrain during normal operation. At very high outside temperatures, the coolant is cooled by a chiller connected in parallel to the radiator using the refrigerant from the air conditioning system. This option is mainly used for particularly high fast-charging rates when the vehicle is stationary. A further high-voltage PTC booster heater is integrated into the battery circuit. It has the task of either heating the battery to a temperature level favourable for operation (at temperatures below minus 25° C) or heating it for possible fast charging (at temperatures below 10° C).

結論:フラグシップなのにヒートポンプをケチった残念仕様

通常、フラグシップモデルは各メーカーの技術の粋を結集したものです。ユーザーもそれを期待して高いお金を支払います。

このEQSはどういった事情があったかはわかりませんが、ヒートポンプシステムが搭載されていない残念な仕様になっています。EVのフラグシップなのに。

不可解なのは下位モデルのEQAにはヒートポンプを搭載しているところ。ポジティブに考えれば、ベンツは売れ筋のEQAに本気を出してきた、ということなんでしょう。ネガティブに言えば、熱心な盲目的ベンツファンにはケチった仕様のEVを高い金で売っておく、という狙いなのかもしれません。

みなさんがEVを検討する際はEQSではなく、EQAを検討したほうが幸せになれると思います。

けっこうかっこいいとは思うんですが、残念です。

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